システムエンジニアが転職をするときに資格を持っていることはとても有利になります。しかし、ただ資格を持っているからといって簡単に転職ができるとも言いがたい状況です。最近ではエンジニアが足りないと騒がれていますが、採用する企業もできるだけ優秀な人材を確保したいと考えています。資格だけでなく、面接や職務経歴などで失敗しないことが大前提です。
20代や30代など、スキルや実績を客観的にアピールすることが難しい場合が多々あります。若くして大きなプロジェクトを任されたりすることはほとんど無いからです。しかし、業務自体は完璧にこなしてきたという自信はみなさんお持ちでしょう。そんなときに、資格を持っていれば業務知識や業務レベルを客観的に示すことが可能になります。
資格を取るといっても、そう簡単なものではありません。いくら仕事でプログラミングをしていようと、ネットワークを構築していようと、データベースを完璧に操れたとしても、それぞれの資格を取るには勉強が必須です。資格試験は実務では使わない知識や用語なども問われるため、ほとんどの人は、少なからずの勉強をして合格しています。日々の仕事やプライベートで時間が無い中でも、どうにかやりくりをして勉強時間を作り出さなければなりません。資格所持者になるためのそういった背景も面接官によってはプラスに働くことがあります。
エンジニアの世界は技術革新がめまぐるしく、日々新しい技術が生まれてきます。今使っている技術がすぐに古くなるような世界で、自ら学ぶ姿勢というのは非常に高く評価されます。
システムエンジニアであれば、基本情報技術者試験が最もメジャーなものでしょう。自分のレベルに応じて、高度試験にもチャレンジするとより評価が高まります。また、今までの経験や実績に専門性がある場合、例えば、データベースが得意であったり、ネットワークが得意であるといった場合には、ベンダー資格を取得するのも効果的です。転職先の企業もその専門分野に特化した事業をしていたり、そういった人材を欲していれば、資格を持っていることでスキルを証明することができますし、企業側も資格保持者がいれば仕事が取りやすくなるなど、双方にとってメリットがあります。また、大手ベンダーの代理店などでは資格保持者が規定数以上在籍していること、などといった条件があることもあります。どちらにせよ、自分が進みたい将来像を描きながらどの資格を取るか検討することが大切です。